デビルサバイバー2(主ヤマ時々ヤマ主)中心女性向けテキストブログです。
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ヤマ主。『目隠し鬼』の後話。ヤマト戦を経て説得成功して管理者からの解放ED後。
いちばん局長が自由になる(同時に当て所ない)のはこのエンディングだと思います。
そこでウサミミが新しい世界で、彼の手を引いて一緒に色々考えてくれたらいいのにな、という小話。
いちばん局長が自由になる(同時に当て所ない)のはこのエンディングだと思います。
そこでウサミミが新しい世界で、彼の手を引いて一緒に色々考えてくれたらいいのにな、という小話。
「これがお前の見せたかった世界か」
新たに生まれた海を前に大和が問う。
導の敷く秩序と庇護をなくした世界は頼りなく、けれど清々しい。
孵りたての雛のように、芽生えたばかりの種のように。
「ううん、ここが終点じゃない。見せたいものは、ここから始まるんだ」
おれは答える。彼と、みんなと、管理する者のない自由な世界で生きていく。
沢山の苦労をかけるけど、見合うだけの幸福を贈るから。
「どうか隣で見ていて。これからも、ずっと」
儚く消えてしまいそうにも思えるひとの手を握る。繋ぎとめたくて。
おれはこの手を一度は選ばなかった。
でもそれは、おれが、彼の手を握って連れて行きたいところがあったからだ。
彼の手に囚われたら、行けない場所を見せたかった。彼の望みと離れても。
ぜんぶ、おれの我侭だった。
それでも、いま、握り返してくれた手は力強くて、見上げた瞳はかすかにほほ笑んでいたから。
「お前が私を求める限りは、つき合おう」
泣きたいくらいに嬉しくて、胸の中がいっぱいになった。
繋ぐために放した手。繋ぎなおした、いとしい手。
願ったとおりにもう一度繋げた奇跡に感謝して、今度は絶対に、放さない。
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