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デビルサバイバー2(主ヤマ時々ヤマ主)中心女性向けテキストブログです。
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もうずいぶんと前にゴールし(脱出を果たし)ていたのですが、いまさらながら再録。

流れとか設定なんかは、こちらの記事(http://bluesutar.yamatoblog.net/Entry/44/)をご覧ください。
診断ゲームにウサミミさんとヤマトさんを放り込んでみたとか名もなきキャラが一緒にいるとかパラレル展開なので、そういったことが苦手な方は、お手数ですがそっと記事を閉じていただけますようにお願いいたします…。
あくまでジョーク、おあそび!です!
28日目~47日目の記録は割愛。ゾンビと戦ったり闘ったり闘ったりでした。武器と老軍人大活躍!最終日は48日目でしたので、ずいぶんと長い事さまよったことになりますね…。

一本だけ、最終回より前のの時系列の話というか、ゾンビサバイブしている主ヤマの年齢制限話とかも書いたんですが、ブログには載せられないし、パラレルだしの二重苦なのでピクシブのほうにマイピク限定でぺたっとはっつけておくことにします…。ごく短い話ですし、興味のある方だけもしよければどうぞ。

というわけで以下から、ゾンビサバイバー最終回小話でございます。


 今日も今日とてゾンビうろつく世界をさまよう。
 なんだかんだでこの生活も結構長く続いている。動き回る死者と戦うのにもだいぶ慣れてきた。あんまり怪我しないで倒せてるし、心もとないかと思っていた食料も案外何とかなってる。
 ただ、どうしたら元の世界に戻れるのか、については進展がない。
「いい加減向こうでも騒ぎになってるんじゃないかな」
 「こればかりは戻ってみなくては確かめようがない。一刻も早く戻る事を考えるべきだろう」
「ぐうの音もでないくらい正論だねー…ん?」
 大和の発言に軽く頭を掻いたところで、開けた場所に出た。
「大和」
「…これは…ヘリポート、か」
 ひび割れ崩れかけた建物も多い中奇跡のようにそこだけが無事だった。
「そういえば前に政治家のひとがいってたっけ。ヘリポートがあるって」
「ヘリもあるな。動かせれば町からは出られるかもしれん。…調べてみよう」
「そうだね。うまいこと動いてくれればいいけど」
 手分けをしてヘリを調べてみると燃料も残っており、機体に損傷もない。
 問題なく飛べそうだとの見立てだ。大和も老軍人もそう見てているので間違いないと思う。
 問題は。
「これ動かせるのかな」
 看護婦は首を横に振る。老軍人も残念ながらというように肩をすくめた。
「安心しろ、私が動かせる」
「!? え、大和が受けた専門教育ってそういうところまでフォローしてんの…?」
「年齢の関係で正式な免状は持ち合わせていないが、高高度での任務もあり得たのでな、操縦に過不足ない技術は叩き込まれている」
「それじゃあ…」
 くるりと同行者二人を見、大和を見る。
「俺たちの命お前に預けるよ」
「任された。ただ、な」
 大和は静かにうなずいた後、少しだけ目を伏せる。
「なあに?」
「エンジンを動かすキーがない」
「! …ああ、だからか…」
 奇跡のように無事なヘリが動かされず残っている理由を俺は理解した。
「運よくこれで動いてくれないかな?」
 俺はダメもとで以前にもらった銀色の鍵を試してみた。まあありえないだろうとの思ってのことだったのだが。
「動い、た…?」
 どうやら運は俺たちに味方してくれているらしい。
 もらい物のカギが本当にヘリのキーだったなんて、だれが予想できただろう!

 ──かくして。空の上に俺たちはいる。
 ヘリは滞りなく飛んでいた。さすがに高空域にはゾンビもいないかに思えた。
 しかし。
 老軍人が無言で銃を構えた。それで察する。
「サメやクマのゾンビがいたくらいだし、鳥がゾンビになってもおかしくないか!」
 携帯を構え、飛行できる悪魔を呼び寄せる。
「大和、ちょっと荒っぽくなるけど運転任せた」
 出入口を空の上であけることには不安があったが、このままでは応戦の仕様がない。タイホウの背に乗り俺は外に出た。
 後ろから老軍人の援護射撃が入る。計器に影響を出すのが嫌だったから、放つ呪文はアギやブフだ。
 銃弾、炎、氷、あるいはタイホウの万魔の乱舞に墜とされて、鳥型のゾンビがヘリの周りから離れていく。
 ついでにゾンビの中の「何か」を吸い取ってしまえばもうおいかけてはこない。
 大和はうまく操縦して戦闘に巻き込まれることを回避してくれたみたいだ。
「よかった」
 ほっとして戻ろうとしたその時だった。
 携帯が、鳴った。おかしい。ここではこの携帯はなるはずがないのに。
 更に発信元をみて驚いた。ジプスの本局から。
 これは、つまり。
 俺は慌ててタイホウをヘリに戻らせる。
「もしもし?」
 ドアを閉めてから急いで携帯を取った。
「あー、よかった。その声なら無事みたいだね」
「フミ、久しぶり」
 ちょっと泣きたくなってしまった。
 電話向こうから聞こえてくる声は少しノイズが混ざっているが間違いなく俺たちのよく知る女性科学者の物だ。
「菅野だと?」
 俺が口に出した名前に、大和も流石に驚いてる。
「まあ時間がないから手身近に説明するけど、空の上に来てくれてよかったよ。高いところのほうが次元の壁が薄いから。今からこっちから穴をあける。その座標を伝えるからそっちに来て」
「俺たちがどういう状況はわかってるんだ」
「なんとなくだけど。帰ってきたら色々聞かせて。興味深いし」
「了解」
「大和、フミが向こうに続く穴をあけてくれるって」
「ではそちらに向かえと?」
「うん。ただ…」
 問題が一つ。老軍人と看護婦さんをどうするか、だ。
「あのさ……」
 二人に簡単に事情を説明する。正直ゾンビまみれの世界に残すくらいなら連れて行きたいが、それはつまり生まれた世界を捨てるという事で。
 けれど二人は割とあっさり頷いてくれた。
「いいの?」
 聞けば家族がもういないという二人は俺たちがどうなるかが気になるらしい。
「戻りたくなったら戻せるように尽力するよ」
 そう約束して、あとは大和に操縦をお願いした。
「なんだかんだで長いお休みになったね」
「……終わってみればそうなったな」
 操縦する大和の、邪魔にならない程度に声をかける。
 視線は前に向け、操縦桿を握った状態で大和は答えをくれた。
「だがまだ帰った訳ではない。気は抜くなよ」
「はいはい、家に帰るまでが遠足みたいなものだよね。でも、うん、お前がいてくれてよかったよ」
「……。そうだな」
 みなまで言いはしなかったけれど、少し大和がほほ笑んだ気がした。
 目の前でガラスを砕くように空間がひび割れていき、穴が開く。
 どこか淀んだような周囲の空とは違う、澄んだ夜空が亀裂の向こうに広がっている。
 懐かしい感じがする。ああ、そうだ。俺たちの世界だ。
「──帰ろう」
 ヘリは静かに世界の壁を越え、かくして俺たちの、二度目のサバイバルは終わりを告げた。

 ゾンビサバイバーこれにて終了。

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